その②まさに幻、難波ねぎ

鴨なんばの「なんば」は「難波ねぎ」のことだった? 浪速区のご当地野菜の謎にせまる連載コラム。



木津市場、朝8時。周辺もあわせると200近い卸売店が並ぶ大阪ミナミの台所を訪ねた。

 

飲食店主や小売店主、いかにも”食のプロ“といった風情の人たちが売ったり買ったりと忙しい場内へ。妙な緊張感に飲み込まれそうになる。

 

勇気を出してまずは青果店で、パーマが似合う人のよさそうな女性に声をかけてみた。あのう、すんません、難波ねぎゆうやつが欲しいんですけど…。するとパーマママ。「聞いたことはあるけど、うちは扱ってないわ。とれる量が少ないから、こっちには出回らへんのよ」。え、ないの? いや、昔は難波がねぎ畑でね…と説明するも「兄ちゃんみたいなん最近よう来るねん。なにわの伝統野菜ないですかゆうてな。産地に行った方がええんとちゃう」と優しいご指導を受ける。

 

 その後もめげずに聞き込みを重ねたが有力な情報は得られず。これは産地に行くしかない。で、産地ってどこ? 思わずグーグルで調べそうな気持ちをおさえ、街の人への聞き込みは続く。有力な産地情報お待ちしています。